職場のスリ筋イケメン後輩くん その後
例の忘年会の出し物の一件から、数ヶ月後の話です。
【前回の投稿】
俺と青山は一緒に出張に行くことになった。
工場の視察と客先への挨拶がメインで、上司も一緒だったが、嬉しいことに青山とは二人部屋だった。一泊だけだったが、シャワー後や着替えのときの裸、あわよくば朝立ちが見られたらと期待に胸を躍らせていた。
けれど一点だけ、心配事があった。取引先の営業の男のことだ。
伊崎というその営業マンは、四十代後半のひょろりとした男なのだが、青山のことを妙に気に入っているようだった。きっと俺だから分かるのだろう、じっとりと青山を見る目つきや、さりげなく肩や尻を触る仕草は妙にいやらしく、性的な感情を抱いているとしか思えなかった。いくら俺や上司がいるからとはいえ、そんな奴と一緒に飲まなければならないのは不安だった。
そんな思いを抱えながら、飲み会になった。こちら側は俺と青山と上司、相手側は伊崎とその部下の五人。やはり伊崎は青山がお気に入りのようで、いつの間にか隣にはべらせていた。
青山は酒を勧められ、顔を真っ赤にしている。それをいいことに、やたらと腿を撫でたりとボディタッチを繰り返していた。正直むかむかしていたが、相手は取引先だ。ぐっと我慢してその様子を見ていることしかできなかった。
やがて話は忘年会の出し物の話になった。青山が女装をして踊った、という話題で場が盛り上がる。すると上司が余計な気を利かせて、そのときの動画を見せ始めた。動画を見た伊崎の目が、いやらしく細められるのを俺は見逃さなかった。
そして話の流れで、上司が青山に筋肉を見せてやれと煽った。俺はさすがにそれはと止めたが、場の空気を読んだのか青山は躊躇なくネクタイを緩めシャツを脱ぎ始めた。
ボタンが外れるたび、青山の鍛え抜かれた裸が露わになっていく。シャツの下にインナーを着ておらず、胸の谷間が見えてくる。その様子を、俺と伊崎だけが邪な気持ちで見つめていた。
そして全てのボタンを外し終えると、シャツを開いて自分の肉体をその場に披露した。
俺は、思わず生唾を飲み込む。ふっくらと豊かな胸筋に、ぼこぼこに盛り上がったシックスパックの腹筋。忘年会で見たときよりも更に肉感的に、鍛え抜かれた体になっていた。青山の感じやすい可愛い乳首は、今日もぷっくりと膨らんでいた。
「おー、すごい!」「ほんとにお前めっちゃ鍛えてるんだなー」と、周りも青山の肉体美に賛美の声を上げた。
単純な青山は嬉しくなってしまったようで、「あざます!」と自らシャツを全て脱ぎ、完全に上半身裸になった。周りにもてはやされ、力こぶなんて作ってみせている。
いつの間にか伊崎や伊崎の部下に体をべたべたと触られていて、俺はそれを黙って見守ることしかできなかった。
「すごい筋肉だね。よく鍛えてる」言いながら伊崎が青山の胸を撫でる。ぷるん、と肉厚な青山の胸が揺れた。俺は伊崎の中指が乳首の上を通ったのを見逃さなかった。びく、と青山が反応して仰け反る。
「あれっ、ここは鍛えてないんだね」からかうように言うと、伊崎が青山の乳首をくりくりといじった。
「ああっ!」青山が声を上げる。
「おいおい、感じるなよ青山」と上司、「感じてないっすよー!」と笑う青山。ふざけた様子で誤魔化しているが、明らかに下心がある伊崎の行為に俺はむかむかしていた。
それから数十分後、青山は真っ赤になって酔っ払っていた。元々酒がそれほど強くないのだが、伊崎に次から次へと酒を注がれ、断ることもできぬまま飲まされていた。
「すみません、ちょっとトイレ」ふらふらとおぼつかない足取りで立ち上がる。
「僕もトイレ行きたいから、一緒に行こう」と伊崎も立ち上がった。伊崎は青山の腰に手を回し、二人でトイレへと消えていった。
嫌な予感がする。いやでも、さすがにこんなところで変なことが起きるはずがない。
迷った挙句、「すみません、自分もお手洗いに」と言ってトイレへ向かった。
男子トイレへ入ると、個室から二人の声が聞こえてきた。
「あ、あの……本当に自分でできますから。大丈夫です」
「何言ってるの、そんな酔っ払った状態でトイレ汚したらどうするの。男同士だし恥ずかしくないでしょ」
伊崎が、青山が用を足すのを無理矢理手伝おうとしているようだ。青山は断るが、チャックを下がる音がジジジ、と聞こえてきた。
「あ、あの、ちょっと」
「ほら、取り出してあげるからじっとしてて」
「あ、あっ。さ、触りすぎです」
「ごめんごめん、うまく取り出せなくて。もう脱いじゃおうか」
「えっ!」という青山の声を、かちゃかちゃとベルトを外す音が遮る。
かちゃ、とベルトとズボンがトイレの床に落ちる音がした。そして次に、布が擦れる音。
「え、えっ!そこまで下ろさなくていいです!」
「だって青山君ふらふらだから、パンツ汚しちゃうかもしれないでしょ。いいから任せて」
会話の内容から察するに、青山は下半身すべてひん剥かれてしまったようだ。
忘年会のときに見たぷりんとしたお尻と、まだ見たこともない大事な部分。それが伊崎の目の前に晒されていると思うと、嫉妬でどうにかなりそうだった。一方で、その姿を想像してギンギンに勃起してしまっている。
「へえ、青山くん、結構いいもの持ってるんだね」
「ちょ、あんまり見ないでください……」
「何言ってんの、仕方ないでしょ。見ないと手伝えないんだから。ほら、出していいよ」
青山は抵抗していたが、尿意には勝てなかったのか、やがてじょぼぼぼ、という音が聞こえてきた。
青山のちんこからおしっこが出てくるところを、伊崎が観察している……悔しさと羨ましさでいっぱいになる。
そして音がやむ。どうやら終わったようだ。
伊崎が「ほら、ちゃんと振って」なんてふざけたことを言っている。
「じ、自分でできますって」
「ほんとに?だめだよ、ここもきちんと剥かなきゃ」
「んんっ……!」
どうやら、伊崎は青山の包皮を剥いたようだった。青山の敏感な亀頭が晒される様子を想像する。
「よかった、ちゃんと剥けるね。じゃあ、きちんと絞り出して」
「あっ、あっ。ちょ、その触り方は…!」
「ん?どうしたの?」
「い、いや、そうやって触られると、ちょっと……」
「あれっ。さっきより硬くなってきてない?」
「なってない、なってないです」
「敏感なんだね。そういえば、さっきここも敏感だったもんね」
「あっ!だ、駄目です!」
「どうしたの?エッチな声出てるよ?」
「いや、違くて……ああっ!」
様子見で聞き耳を立てていたが、さすがにこの流れはまずい気がする。俺はドアを叩き、「青山?大丈夫かー?」と声をかけた。
ドアの向こうで息を呑む気配がする。少ししてドアが開くと、伊崎がトイレから出てきた。ばつの悪そうな顔をしてそそくさと逃げていく。
個室の中を覗き込むと、青山がズボンを慌てて穿いていた。チャックの隙間からは、真っ赤なパンツが見えている。心なしか、股間が大きく膨らんでいるような……
視線を注ぎたくなるのをぐっと堪えて、「大丈夫か?」と声をかける。青山は真っ赤な顔で目に涙を溜めながら、こくんと頷いた。
俺は青山の背中を撫でてやることしかできなかった。
席に戻ってからもなお青山は伊崎に飲まされ続け、会が終わる頃にはぐでんぐでんに酔っ払っていた。顔を赤くし呂律も回らず、ふらふらと歩くのがやっとの状態だった。
「すみません、青山がこんな状態で」飲ませた伊崎張本人に上司が頭を下げる。
「いえいえ、とんでもない。それよりも彼、ちゃんと帰れますか?よかったら、私の家近いので泊まらせましょうか」
完全に下心のある発言だった。飲み屋のトイレであんなことをする奴だ、家になんて連れ込まれたら何をされるか分かったもんじゃない。
「さすがにそれは……」と上司も困惑している。
「私が同じホテルに泊まってますので。責任持って送り届けます」
にっこり笑って言ってやると、伊崎が俺の方を睨んだ。お前の思い通りになんてさせるか。
二人でタクシーに乗り込み、ホテルに戻る。体格のいい青山を部屋まで運ぶのは一苦労だったが、密着できるのは役得だった。
「部屋の鍵はどこ?」と聞くと「尻ポケットの中です」。ポケットをまさぐると、確かに硬いカードのような感触。しかし俺が気になったのは、スリムなスラックスにむっちりと詰まった尻と腿……
野球をやっていたせいか、ぷりぷりのでっかい尻がエロすぎる。どさくさに紛れ撫で回しながら、カードキーを取り出した。
部屋のドアを開けると、そのまま青山はふらふらとベッドに倒れ込んだ。
酔って前後不覚の青山が、俺の目の前で寝そべっている……
俺は思わず、ごくんと生唾を飲み込んだ。
イケノン ~ゲイ体験談~