久々に再会したノンケ後輩がシコすぎて、、、
出張で、大学時代を過ごした札幌に行く機会があった。
卒業して5,6年たつが、結婚式で1回来ただけで、卒業して札幌に来る機会はほとんどなかった。
仕事を金曜に合わせ、一泊して土曜に帰京する日程にした。
せっかくの機会だ、懐かしい知り合いにでも会ってみよう。
俺が連絡を取ったのは、3つ下の後輩の裕斗だった。
裕斗は大学院に進み、いまも札幌で学生をしていると噂で聞いていた。
大学では1年しかかぶってないが、奴なら喜んで飲みに付き合ってくれると思った。
裕斗はつかみどころのない、不思議な奴だ。
体育会系の明るさとテキトー感をあわせもち、誰にでも愛想が良くて、誰からも愛されるマスコット。
それがゆえ、本心や本性が読めないミステリアスさもあった。
”魔性”というと大袈裟かもしれないが、無自覚に天然で人を惹きつけるオーラがあった。
俺も奴のそんな魅力に惑わされた一人だ。
俺が初めて男への興味を覚えたのが、裕斗だったからだ。
金曜の18時、すすきのの交差点で奴と待ち合わせた。
「おひさしぶっすぅ~」
飼い主に再会したゴールデンリトリバーのように
人懐っこい笑顔で飛びついてきそうな勢いで寄ってくる青年。
裕斗だ。
当時19歳だった裕斗はもうすぐ25歳になるという。
裕斗は、昔以上に、イイ男になっていた。
10代ゆえの華奢だった体系に程よい肉をつけ、たくましくなった胸板や二の腕から男のフェロモンを発していた。
服装や髪型、顔のパーツも洗練され、オトナへと成長している。
それでも、子犬がしっぽを振るように俺との再会の喜びを隠さない。愛おしい。
ああ、裕斗だ。
当時裕斗に出会い、男に欲情する自分がいることを認識した俺は、
卒業後、東京で男との性交を覚えた。
それからの約5年ほどで、快楽目的で何人もの男とヤッた。
一通りの男アソビを経験し刺激が薄れてきた俺は、年齢的にも女との結婚の道に戻りつつあった。
恋愛対象は女だ。男の世界に未練はない。
本気でそう思っていた。
それなのになぜ俺は、こんなタイミングで裕斗と再会したのだろう…。
「裕斗、久しぶりだな、もう酒は飲めるようになったか?」
「いや先輩、俺もうとっくに10代じゃないっすよ~w」
「そうだったな!さあ、飲め飲め…」
「いただきやす!」
「ガキだった裕斗も、もうすぐアラサーの仲間入りだなぁ」
「そっすよ~。てか先輩はもうすぐ、、アラフォ?w」
「なんでだよ!なめたこと言ったから一気な。」
「冗談っすよ~、久しぶりにアルハラされたww」
俺にどんどん酒を注がれ、火照っていく裕斗。
裕斗は顔が赤くなりやすい。
俺の目には、それが俺を誘惑しているように映る。
服の下も赤くなっているのか? 酒の力で、スケベな妄想が加速していく…。
懐かしい思い出話や、それからの話。
酒の肴はいくらでもあり、気づけば24時だった。
「先輩、今日はどちらに?」
「近くの安ホテルだよ。後泊は自腹なんだよ」
「ゆってくれたら家でもよかったのにぃ」
俺はそのとき心では別のことを考えていた。
『裕斗、気軽に泊めてくれと頼まなかった理由があるんだ・・・
自制する自信がないんだ・・
裕斗、俺を泊めたらダメだ・・』
「女と住んでないのか?」
「同棲なんて洒落たことしないっすよ~」
「今は、、、フリーなのか?」
「や、いちおー彼女はいますよぉ」
そうか、よかった、これで裕斗を諦められる・・
酔いで脳が圧迫されてる感覚の中、そんなことを考えていた。
だが裕斗は、
「彼女、実家暮らしでお泊りとか厳しくて。だし、全然うち泊まってもいいんすよぉ?」
だめだ裕斗、さっきから、スケベなことしか頭に浮かばないんだ・・・
俺が黙っていると裕斗は、
「タク代、2千円もかからないっすよ♪ 」と話を進める。
「・・・そうか、世話になる・・・」
俺は裕斗の誘惑に屈した。
いや、裕斗はけっして俺を誘惑しているわけではない。
しかし何か期待を捨てきれない自分がいた。
俺はタクシーの中で、俺が裕斗に性的興味をもってしまった出来事を思い返していた。
つづく