ゲイに囲まれて羞恥のモデル撮影①
僕は幼少期からモデル事務所に所属し、ダンスを習いながら、筋トレや理想の体型の作り方を教えられてきた。
親が無理やり連れて行ったようなものだが、そのおかげもあって、高校生くらいになると同級生より大人っぽい肉付きの身体に仕上がっていた。
しかし、友達から「エロい体してるよなぁー」とか「ゲイに狙われそう」なんて茶化されたりすることもあり、不愉快だった。
だが事実、中性的なハーフっぽい顔立ちのせいもあってか、バスで痴漢されたり、男の先輩に告白されたことも事実だった。
そんな僕が高校を卒業し、ファッション誌のモデルなんかも少しやりつつ、普通の大学生をしていた頃。
ある日、ハルオさんという親戚から「涼真君をモデルに写真を撮りたい」と連絡があった。
ハルオさんは確か従姉の旦那の兄だったか、とにかく遠い親戚で、年齢も僕と15歳ほど離れているのだが、
たまに親戚の集まりなんかで顔を合わせると、なぜかやたらと話しかけてくれるお兄さん。
ハルオさんは34歳の独身で、東京でフリーのカメラマン、写真家をしているらしい。
定職につかないハルオさんを親たちの世代はあまりよく思っていなかったけど、10代の僕にとっては、都会的な業界人の雰囲気を感じ、悪い印象はなかった。
ハルオさんは「大学入学祝いも兼ねて」と、ファッション誌の撮影で貰えるよりも高額な謝礼まで提示してくれた。
断る理由もなかったので、後日、指定された駅で待ち合わせをした。
衣装は用意すると言われたので、街中でもサッと着替えやすいラフな格好で出かけた。
駅に着くと、ハルオさんは見知らぬ男性と2人でやって来た。
「涼真、久しぶり。今日は時間作ってくれてありがとな。あ、紹介するよ、僕の知人で画家の岸くん。こちらが、モデルの涼真君。」
なんで画家の人が?と僕がきょとんとしていると、ハルオさんは「親戚にモデル志望の子がいるって話したら、岸君もちょうどデッサンのモデルを探してるって言うから誘ったんだ。」と言った。
「急にお邪魔してごめんね。写真よりもさらにイケメンだね、今日はよろしくね。」
「は、はい。よろしくお願いします。でも、絵のモデルは初めてで、今聞いたばかりで上手くできるかどうか…」
「写真よりも同じポーズの時間が長くなるけど、なるべく涼真君の負担にならないように気を付けるね。」
岸さんはとてもマイルドな雰囲気の人だった。親戚と言ってもハルオさんと二人で会ったことはなかったので、3人の方が緊張しないかもしれないと思った。
それにオトナ2人に頼まれて断るのも気が引けるので、さほど深く考えず、承諾してしまった。
「それじゃぁ行こうか」とハルオさんが言い、3人で歩き出したが、到着したのは高級そうなホテルだった。
僕「え、ホテルで撮影するんですか?」 てっきり街中か公園かと思っていたので驚いた。
ハ「そうだよ。デッサンもあるからね。周りを気にせず時間をかけれらる場所がいいと思って。」
既にチェックインは済ませていたらしく、そのままエレベーターで部屋へ連れていかれる。
部屋は大きめのツインルームだった。
「ま、とりあえず何か飲もうか」とハルオさんが用意しておいてくれたお菓子とコーヒーを頂きながら、3人で雑談をした。
会話中、岸さんのねっとりとした、品定めをするような視線を感じた。昔からハルオさんにも似た視線を感じていた。
この二人はどこか雰囲気が似ている気がした。筆とカメラで手法は違えど、被写体を捉える仕事人に共通するものなのだろうか。
僕は一瞬、二人の視線にゾクゾクッと震えた。
「ぼくは今から彼らの被写体にされるんだ」という初めての感覚が芽生え、緊張が走ったのだと思う。
コーヒーを飲み干し少し緊張がほぐれたところで、ハルオさんが「じゃぁ、シャワー浴びてきてもらおうかな」と言い出した。
撮影前にシャワーを勧められたのは初めてで驚いたが、衣装は岸さんが用意した借りものだから、ということだった。
僕がシャワーを浴びていると、外から岸さんが「ここに衣装置いておくね。」と伝えてきた。
分かりました!と返事した後、しばらくカーテンの向こうでガサガサとする岸さんの気配があったが、僕が脱衣所へ出ようとすると出ていってくれた。
脱衣所にでて、かごの中に入れられた衣装を見て、僕は驚愕した。
そこに置かれていたのは、バスローブと、ブーメランパンツのようなものだった。
これが衣装…!? これじゃ裸同然じゃないか…。こんなキワドイ撮影なんて聞いていない。
けれど僕が着ていた私服は下着まで全部回収されており、とりあえずこれを着て出るしかない…。
すっごくピチピチの下着で、しかも水着のサポーターみたいに薄い生地で、水気が残っているとソコが透けてしまいそうだ。
僕は念入りに股間を乾かし、バスローブの前の紐を結んで部屋へ出た。
ハ「お~、着てくれたんだ。ありがとうね。いきなりだったから驚いたかな?」
僕「こんなヌードみたいなモデルなんて聞いてないですよ。なんか変な下着だし…」
岸「絵を描く上で、体のラインが出た方がぐっと迫力が出るんだよ。ちょっと見せてくれるかな?」
岸さんは僕のバスローブの紐をほどき、その下のカラダを覗いてきた。
岸「涼真君、とても似合っているよ。思っていた以上だ。子どもの頃からカラダ作ってきたんだって? さすがだよ。こんなモデルさん、なかなかいないよ。」
岸さんがまくし立てるように褒めると、ハルオさんもバスローブの中を覗いてきて「うん!!これは岸さん、良い作品ができるね」と言った。
もともと写真撮影のはずだったのに、すべてが岸さんのデッサン中心に進んでいることに違和感は感じたけど、断れない雰囲気で、半ば強引にデッサン&撮影が開始された。
岸「じゃあまずは楽なポーズから始めよう。ベッドの上に座って、上半身は枕重ねて後ろに寄りかかる感じで。足を広げて…」
岸さんが構図を指示して、ハルオさんが僕のカラダに触れ、角度を調整したりする。
いや自分で調整できるから!と言いたいけど、言い出せる雰囲気ではない。
岸さん自身も僕のところへ来て、バスローブを少しはだけさせたりして描きたい形を探していた。
例の下着は見えないように調整され、バスローブの下は全裸かのような構図になった。
岸「じゃ、15分くらいで描きあげるから、このポーズをキープでお願いします。」
岸さんが描きはじめて早々に、ハルオさんも写真をいろんな角度から撮りはじめた。
15分の間、ハルオさんは「いいね、いいねー」等とつぶやきながら、色んな角度から写真を撮り続けた。
ベッドに投げ出してある足の裏の方からバスローブの隙間を覗くように撮ったり…。
そんな写真を撮って何になるんだ。服や髪型を中心とする撮影しか経験がなく、まったく未知の体験だった。
15分が経過し、休憩タイムに入った。
僕「ハルオさん、変な角度から撮らないでくださいよ~。女子高生の盗撮じゃないんだから」
ハ「ははは、女子高生よりも色っぽかったよ。」
岸「うん、涼真君は中性的な雰囲気が艶やかで、色気があるね。すごく良いモデルさんだよ。」
僕「そ、そうなんですか…」
岸「そっちの方向で魅力を引き出していけたら面白い仕上がりになると思うんだ」
僕「はぁ…」
二人が作ろうする作品のイメージが僕にはまったく浮かばないまま、次の撮影が始まった。
岸「じゃぁ次はバスローブを脱いでもらって…」
僕「え、完全に脱ぐんですか?」
岸「そうだね、本当に完璧なカラダだから、もうバスローブもない方が良いよ」
いやらしい下着1枚で写真を撮られる僕への意思確認はなく、ポーズが指示される。
岸「そうそう、ベッドの上で足を広げて…、右脚は曲げて左脚は伸ばして、腕は頭の上で組もうか」
なんだこの変なポーズ…と戸惑っていると、岸さんが近寄ってきた。
岸「ちょっと毛が出てるね。」と言って、ブーメランパンツを引っ張られ、わずかにはみ出た陰毛をねじ込まれた。
僕は「あっ」と変な声が出してしまった。言ってくれた自分でしまうのに…。
すると、ハルオさんも近寄ってきて、「こっちの向きがいいんじゃないかな」
いきなりパンツを持ち上げ、手を突っ込み、僕のアソコの竿のむきを変えた。
唐突過ぎて声すら出なかった。アソコを他人に生で触られるなんて、今までの撮影現場と種類が違い過ぎて若干パニックだった。
ホテルの個室で30代の男2人の前で、学生が裸同然の変な下着を着せられている。
ずっと状況に流されていたが、ふと客観視して、「この撮影は異様だ」と確信し始めた。
それと同時に、妙な背徳感が芽生え、胸がざわつきだした。僕はなんでドキドキしてるんだ…。
頭が混乱している中、薄い下着の中で僕のモノは熱を持ち始めていた。
不必要に写真を撮りまくるハルオさんも、紳士的に見えてまったく配慮のない岸さんも、ただの変態に思えてきた。
そう思えば思うほど、恐怖と同時に、胸の鼓動が激しくなり、自分の股間に血流が集中して行く。
他のことを考えようとしても、今までに経験したことのない異様な雰囲気が、余計にあそこのコントロールを不能にしていた…。
つづく